褒めちぎる教習所をみて思う事
先日テレビで褒めちぎるを教習所と言うのをやっていました。
その教習所では生徒を褒めて褒めて褒めちぎる教え方をしているそうです。
その結果、生徒の数が3割増、卒業後の生徒の交通事故率も減ったそうです。
その番組を見ていて感じた事をまとめました。
褒めちぎる教習所の詳細
正式名称:三重県南部自動車学校
公式ホームページ
テレビの内容
褒めちぎる教習所ではタイムカードを切るときにパソコンで笑顔の測定数を測っており、90%以上でないと出勤することができないそうです。
まず女の生徒が車に乗る前も「その靴可愛いね、どこで買ったの?」
さらに生徒が縁石に乗り上げた時は「いいね、いいね、失敗は成功の元だよ」と言って笑顔で対応していました。
そして卒業式があり、結婚式のようなエンドロールが流れます。
エンドロールが終わると、担任の先生がサプライズプレゼント!
途中まではよくやるなぁ、と思っていましたが、ここまでやるのかと逆に感心しました。
テレビを見た感想
この教習所を否定するつもりはありません、生徒数も増えているので業績も右肩上がり、商売としては大成功です。
僕が感じたのは、最近の若者はそこまで叱られる事が嫌なのかという事です。
放映の中で、若者の車離れが減っている中この教習所の生徒が増えている、と言っていました。
1990年代頃から、褒める教育というのが日本でも広まって、今では当たり前のようになっています。
その結果、そうやって育てられた彼らは、叱られる事が嫌で、褒めちぎる教習所に殺到しています。
僕の職場にも叱られるとすぐパワハラだ!と騒ぎ出す新入社員がいました。
彼は異動辞令を出されたのが嫌で辞めてしまいましたが。
彼ら卒業生達はいざ交通事故にあったらどうするのでしょうか?
まずぶつけた相手には怒られるわけです。
さらに警察も来るでしょう。
どちらも褒めてくれるわけはありません。
叱られ慣れていない彼らはどう感じるのでしょうか?
怖くなって逃げ出したりしないのでしょうか?
警察にパワハラだ!と叫んでも誰も助けてくれません。
公務執行妨害で捕まりますね。
叱るメリット
そもそも褒めろ褒めろと言いますが、叱ることにメリットは無いのでしょうか?
人は褒めれば褒めるほど自信をつけ、色々な事にチャレンジし、さらに上のレベルを目指すようになるという効果があります。
一方で、褒めるとつけあがる、と言われるように、調子に乗って、周りのことを考えずにひとりよがりな行動を取ったり、重大なルールを破ってしまうこともあります。
そのようなときには、人材育成上「叱る」ことが必要です。
つまり、褒めると叱るは対なのです、光と影のようなものです。
どちらが欠けてもダメなのだと思います。
まとめ
現在、褒める育て方と言うのは子育てでも、仕事でも推奨されています。
しかし、その内容を正しく理解して実施している人はあまりいないのではないでしょうか?
僕も子供がいるので褒めて育てるのがいいのか、叱った方がいいのかとても迷います。
特に悪い事をした時はどうすればいいかわからなくなります。
そんな時、叱るのを我慢して何も言わないという選択肢は最悪だと思います。
やはり子育ても新人教育も、褒めるだけで育てるのはとても難しいので、褒める時は褒める、叱る時は叱る、というメリハリをつけないとその人のタメにならないと思います。