賃貸での都市ガスとプロパンガスの見分け方、年間差額は4万8000円!
皆さんは賃貸物件を探す時、ガスの種類を気にしていますか?
お恥ずかしながら僕は、社会人になるまでプロパンガスと都市ガスの2種類ある事を知りませんでした。
そして都市ガスの方がプロパンガスよりも圧倒的に安く節約になります。
今回は、賃貸物件を探すときに都市ガスとプロパンガスを見分ける方法や、都市ガスはプロパンガスよりもいくらくらい節約になるのかをご紹介します。
都市ガスとプロパンガスの違いとは?
都市ガスとは
メタン(燃える気体)を主な成分に持つ天然ガス、海外から輸入する液化天然ガス(LNG)が大半を占めます。
道路の下のガス管を通じて供給されます。
プロパンガスとは
LPガスとも呼ばれ、プロパン・ブタンを主成分に持つ液化石油ガス(LPG)。LPGは、大半を海外から輸入しています。
LPガスが入ったボンベを事業者が配送します。
簡単に言えば成分と供給方法が違うんですね。
都市ガスとプロパンガスの差額は?
いきなり本題に入りますが全国平均から都市ガスとプロパンガスで月にどの程度の差額になるのか計算してみましょう。
まず都市ガスの使用量ですが、東京ガスによると一般家庭で使用される都市ガスの1ヶ月あたりの使用量は30m3だそうです。
参考一般家庭での平均使用量が、知りたい。 | ご家庭のお客さま向けFAQ
東京ガスの場合、30m3使うと、基本料金1036円+単位料金128円×30で4876円となります。
次にプロパンガスの場合、プロパンガスは都市ガスよりも発熱量が多いため、使用量が少なくなります。
中部ガスのホムページによると都市ガスはプロパンガスの2.23倍の使用量になるそうです。都市ガス使用量30m3の場合、プロパンガスだと使用量13.45m3ですね。
参考プロパンガス使用量から都市ガス料金算出|中部ガス株式会社
一見、使用量が少ないから安くなりそうですが、そんなことはありません。
東京都のプロパンガスの平均単価は基本料金1771円、単位料金518円を元に試算してみます。
参考東京都のプロパンガス料金比較 - プロパンガス協会
すると、基本料金1771円+単位料金518×13.45で8738円になります。
なんと月額約4000円、年間で48,000円の節約になります。
賃貸物件を選ぶ時の都市ガスとプロパンガスの見分け方
都市ガスの方がプロパンガスよりも圧倒的に節約になる、という事がわかりました。
それでは賃貸物件を探すとき、都市ガスとプロパンガスを見分けるにはどうすればよいのでしょうか。
賃貸物件の探し方として、不動産サイトを利用する場合と、地元の不動産屋で探す場合があると思います。
不動産サイトでの見分け方
僕は4回引っ越しをしていますが、毎回不動産サイトで賃貸物件を探しています。
代表的な不動産サイト、Yahoo不動産、スーモ、HOMESの場合に都市ガスとプロパンガスを見分ける方法を記載します。
Yahoo不動産の場合は物件の詳細画面に「設備」という項目に書いてあります。ただ、1件1件開いてみないとわからないのでめんどくさいです。
スーモの場合は検索条件の中に「建物設備」という項目があり、「都市ガス」をチェックする事で都市ガスの物件を探すことが出来ます。
HOMESの場合も検索条件の中に「都市ガス」という項目があります。
地元の不動産屋での見分け方
地元の不動産屋で探す場合は、紹介された物件が都市ガスかプロパンガスか担当者の人に直接聞けばいいだけですね。
ガスコンロは間違えないようにしよう
賃貸物件を始めて契約する時、ガスコンロがついて無い物件もあるかと思います。(僕の1件目がそうでした)
ガスコンロは同じメーカーの製品でも都市ガス用とプロパンガス用が売られています。
家電量販店などで買うときは必ず聞かれるのでいいのですが、僕はアマゾンで適当に買ったら間違えてしまいました。
あるいはプロパンガスの物件から都市ガスの物件に引っ越した場合、今までのガスコンロが使えないわけです。
ガスコンロを買うときはお気をつけください。
都市ガスはプロパンガスに比べてなぜ安いのか?
都市ガスもプロパンガスも、ガスとしての品質には大きな差はありません。
それではなぜこんなにも違うのでしょうか?それには3つの理由があります。
1.都市ガスは公共料金、プロパンガスは自由料金
そもそも、都市ガスとプロパンガスでは、料金区分が異なります。
日本国内の都市ガス事業者は、東京ガス、大阪ガス、中部ガスなど大手を含め約200社。
国により料金が決められており、全ての都市ガス会社はほぼ同等の料金でガスを供給しています。
一方、プロパンガス業者は全国に数万社あるといわれています。
料金もいわゆる自由料金で、公的な適正価格やガイドラインはなく、販売店の裁量にまかされています。
これだけ業者があるなら価格競争で安くなりそうですが、現実は逆でプロパンガス業者には多くの悪しき慣習があるそうです。
「同じエリアのプロパンガス業者同士で談合して料金を高く設定する」「販売店ごとに縄張りがあり、お互いのエリアに営業をかけない」「同じ販売店から買っている場合でも、契約の仕方や時期で値段が違う」「賃貸物件の場合、大家がリベートを受け取って、あえて高いプロパンガス業者を選ぶ」
など、上げればキリがありません。そんなプロパンガス業界ですが最近やっと国が動き出したようです。
東京新聞:透明化進むLPガス料金 国が指針、省令も改正:暮らし(TOKYO Web)
2.人件費がかかる
都市ガスは、ガス会社があらかじめ張り巡らせたガス管を通じて各家庭に供給されます。
これだとメンテナンスの手間はほとんどかかりません。
一方のプロパンガスは、各家庭に配られたガスボンベからガスを供給します。
このガスボンベは定期的な交換が必要ですし、ガス設備のメンテナンスも各家庭に訪問しなければなりません。
手間がかかる分、使用料金が高くなります。
3.設備料金の徴収方法の差
都市ガスではガス管を引く時に設備費用として一括して請求します。
したがって一旦都市ガスを引き込んでしまえば、あとは毎月ガスの使用量だけを払えば良いのですが導入時の費用が高いです。
一方、プロパンガスでは毎月のガス使用量にガス管や料金メーターなど設備費用を上乗せして請求しています。
そのため導入時の費用はかかりませんが、毎月のガス料金に設備費用が上乗せされるため、ランニングコストがかかります。
調べてみて驚いたのですが、なんとこのプロパンガスの設備費用、払い終わる事が無いそうです。
貸付契約というレンタル形式になったいるため、使っている限りレンタル料を取られるわけですね。
さらに都市ガス等に切り替える場合、解約金を取られる場合もあるようです。携帯の契約よりタチが悪いですね。
都市ガスとプロパンガスの見分け方、年間差額は4万8000円!まとめ
今住んでいる賃貸物件のガスをプロパンガスから都市ガスに変えるのは困難なので、次回引っ越しする時に都市ガスの物件を選びましょう。
持ち家で都市ガスを引く工事をする場合、ガス管が近い場合で10万~15万かかるそうですが、年間48,000違う事を考えると3年も経てば元が取れますね。
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